【作成中】すいてんのワクワク胡乱旅行記【2日目:伊豆高原】
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2日目(6/4(日))
熱海駅~伊豆高原駅
朝8時26分、熱海を出発。目指すは伊豆観光のポータル駅、伊豆高原駅である。
9時17分、伊豆高原駅に到着。同駅内の施設による必要があるのだが、9時半オープンなので、それまで時間がある。
なので駅前にある足湯を楽しんだ。この足湯、4年前に来た時も入ったのだが、タオルを持ってきてなかったのでハンカチで足を拭く羽目になった。今回はタオル持参なので、いつでもどこでも足湯を楽しめる。
そうこうしているうちに9時半になったので、レンタサイクルを借りに行くことにした。「伊豆ぽた」は伊豆急行が運営するレンタサイクルで、すべての自転車が電動である。1日2,200円と京都の中心地レベルの値段がするのだが、他のレンタサイクルだと任意加入になりやすい保険に加入しているので、まあそのくらいはするだろう。ちなみに片道20km程度が目安らしい。
今日の足、自転車を借りたらまずは今日最初の目的地であるまぼろし博覧会を目指すのだが、この移動にもちょっとした工夫をする。
それがこちら、サイクルトレインだ。
一部の電車に限るが、自転車を追加料金なしでそのまま電車に載せることができる。乗り方も簡単で、その場で駅員さんに利用したい旨と降車駅を伝えてしばらく待つと、乗車位置が書いてある紙がもらえるので、それに従って自転車を載せるだけ。伊豆高原駅であればエレベーターも使えるので、移動も簡単である。サイクルトレインは近鉄やきのくに線など全国各地の鉄道で行われているが、自前の自転車を載せる機会は絶対に来ないだろうという確信から、今回利用してみることにした。
というわけで熱海方面に2駅分戻り、富戸駅に到着。ここから自転車でまぼろし博覧会を目指す。
Google先生によれば、ここからとりあえず国道135号を目指して、太い道を行くとよいらしい。なかなかきつそうな坂だが、電動自転車なら問題ないだろう。アシスト最強モード、ギア2速にして、いざ出発!
……
…………
…………………
しんど…………………
道半ばでどうしても漕げなくなった。心臓がなくなりそうなくらいバクバク言ってる。
仕方ないので路肩に止め、落ち着くまで水分補給を行った。
あとから確認したが、この区間は2km進んで142m上がるため、勾配は7%となる。道路交通における「急勾配の坂」というのは6%以上を指すらしい(出典求)ので、そんなところに運動不足の人間が自転車でつっこんではいけなかったようだ。
休憩が功を奏したのか、そのあとはなんとかスムーズに登りきることができた。
上り切った後に見えた時に初めて目に入った光景がゴリラだった時の心情を述べよ。
まぼろし博覧会
着いたはいいが、この施設については極めて紹介しづらい。とりあえず公式HPの紹介を引用させていただく。
まぼろし博覧会とは
ニューカルチャーの聖地「まぼろし博覧会」は、静岡県伊東市の伊豆高原にあります。お子様からお年寄りまで、みんなが無邪気な笑顔になれる「能天気」で「キモ可愛い」夢のパラダイスで、日々進化増殖しています。(敷地面積は甲子園球場や東京ドームのグラウンドと同じほど)
とにかく展示物品も、展示ジャンルも、ハチャメチャに多い。同じキャラクターのグッズを1か所に集めたオタクの祭壇というものがあるだろう。あれが施設内全域、上下左右前後に大量にある様を想像してもらえれば、概ねあっていると思う。
苦肉の策として、自分がこの博覧会で何を感じたかを理解していただくため、気になった展示物をランキング形式で紹介する。しばしお付き合い頂きたい。
第5位 便所紙神社
まぼろし博覧会内には、大量の神社がある。この時点で理解できないかもしれないが、ある。
便所紙神社もその中のひとつで、便所紙が祀られている。そこまでは良いのだが、左上にスパムみたいな短冊が下がっているのがポイントが高い。便所紙に、神社に、スパムだ。芸術点が非常に高い。ちなみに短冊もまぼろし博覧会の各地に大量に下がっている。
なお記載アカウントについて確認したが、自己肯定感がそんなに高そうには見えなかったので、晒しの可能性を考慮して非公開とした。ご了承いただきたい。
第4位 釜ヶ崎暴動神社&コロナ遺産神社
1961年に第1次が発生し、2008年に第24次暴動が発生して以降発生していない釜ヶ崎暴動と、2019年末から発生し、現在も様々な面で影響が続いている新型コロナウイルス。それらが同じ空間に並んでいる空間が美しい。
なお、コロナ遺産神社には「吉村イソジン」と「松井のカッパ」の文字が見られ、意図としては大阪繋がりと思われる。しかし、うちわに描かれている黄色い鳥ははばタンといって、兵庫県の国体キャラクターであることを申し添えておく。
第3位 公衆衛生博覧会エリア
中身は元祖国際秘宝館を中心とした展示になっており、なぜかここだけ18禁と明確に書かれている。今更感がすごいが。
で、どこが気に入ったかというと、門に書いてある文字である。2枚目の説明板を読んだ後に、1枚目の赤字を読んでほしい。私は悪い笑いが出た。
第2位 カオス雛の国
冒頭に引用した通り、まぼろし博覧会の展示物は日々増殖中である。この「カオス雛の国」も、寄贈された雛人形をまとめて置いたエリアであり、「現在制作中」とあった。どうなったら「完成」なのかはわからない。が、子供のおもちゃと子供のすこやかな成長を願う雛人形の組み合わせは、なんだかほっこりするものがある。
何が好きってこの二刀流女雛である。どう考えても強い。俺は強い女が好きなので2位にランクインした。
第1位 ストリップ劇場関係の展示
まぼろし博覧会は秘宝館のほかにも、ストリップ劇場文化にも力を入れている印象を受けた。ストリップ関係のエリアは現在鋭意制作中の『ストリップ記念館』という名のプレハブ小屋と、『昭和の時代を通り抜け』の一部に存在する。
『ストリップ記念館』の方は(現在も制作中とのことだが)制作初期の様子がNHKの番組「ドキュメント72時間」でも取り上げられており、2021年5月に営業を終了した『広島第一劇場』の看板を見て懐かしむ男性の姿が映されていた。中身としては、観劇の基本マナーの紹介から楽屋裏の再現、さらには「お立ち台」まで用意されており、靴を脱いで記念撮影も行うことが可能だ。
誤解の無いよう言っておくが、ストリップ劇場で本番行為が行われていたのは既に過去の話であり、現在客は踊り子に触れないような位置からショーを楽しみ(たまにチップを挟みに行けるタイムはある)、踊り子は衣装を着た状態でチェキ撮影タイムに移り、そこで客との交流を楽しむスタイルが一般的である。現在は学生料金や女性料金を設ける劇場もあり、広い世代に楽しんでほしいという業界の流れがあるように思える。かく言う私も1年ほど岐阜市柳ケ瀬のまさご座に通った経験があり、踊り子たちが演目を考え、「脱ぐ」行為に特化した衣装を作成する熱い様に心酔していた。
この展示は、私のような「ちょっとストリップから足が遠のいている」人間を、どこかノスタルジックな気持ちにさせてくれる。私にとってはそれがストリップであっただけで、きっと人によってノスタルジックな気持ちになれる展示物は違うだろう。ぜひ、まぼろし博覧会の現地に赴き、あなたの思い出を探してほしい。きっと見つかるはずである。
あと車使えない人は素直に伊東駅から1時間1本のバスを使いましょう!国道は路肩狭くて結構自転車だと危ないです!
門脇吊り橋
現在時刻は正午前。さて、次はどこに行こう。サイクルポートで貰った地図を眺めた。
実は、筆者は旅行について予定は最低限しか立てない。というのも、今回の1日目のように予定は崩壊するものなので、崩壊する予定が無ければがっかりすることもない、という逃げの考えである。ということで今回はまぼろし博覧会以降の予定はすべて白紙である。
本当は大室山に行きたかったが、サイクルポートでしつこく「アップダウンが激しい区間です!」と警告されていた。既にさっき心臓がないなったので、大室山はやめた。
せっかく海沿いに来たんだし海見たいよな、ということで次の目的地は城ヶ崎海岸、門脇吊り橋とした。
経路はこんな感じで、途中旅の駅ぐらんぱるぽーとを通る。ならばそこでお昼ご飯としよう。
ここから伊豆高原駅方面に向かう道はずっとゆるやかな下り坂で、海沿いを目指すとさらに下っていくことになる。疲れた体には非常にらくちんな道であった。
若干道に迷いながらも、門脇の駐車場に到着した。ここから吊り橋までは徒歩になる。
かなり作りは強固な方の吊り橋だが、それでも海上特有の強風に吹かれて嫌な揺れ方をしている。そして海面からの高さは23mと結構高い。
渡った先には無骨な岩場の風景がそのまま残されており、手で伝いながら降りていくことになる。そこから振り返った吊り橋の風景がこの写真。
岩に打ち付ける大きな波の音、自然物の岩と植物、幾何学的な構造の吊り橋、どこを切り取っても美しい空間である。行った時には気付かなかったが、今思うと本能的に「理解が及ぶもの」を求めていたのかもしれない。
ただ座り込んで眺めているだけでもかなりリラックスできたので、オススメである。問題は観光ガイドHPのアクセス情報が伊豆急行線城ヶ崎海岸駅から徒歩約35分なことかもしれない。
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